Ｉ　Ｆｅｅｌ　　　ｙｏｕｒ　ｂｒｅａｔｈ　ａｎｄ　　　ｈｅａｒｔｂｅａｔ．

Ｔｈｏｓｅ　ｉｓ　ｍｅａｎｉｎｇ　　　ｏｆ　ｍｙ　ｌｉｆｅ．　　　２００３，１０，２３

男が言った。

「人間はなぜこうも乗り物に固執すると思う？」

僕は答えた。

「より便利になるからじゃないのかい？」

「違うな」

男は僕の答えを切り捨てる。

「それに乗っている時、“ヒト”を超えることができるからだよ」

「この俺が生きている意味なんて、俺にはまったく興味がないことさ。
大体、この世の中だって何の意味があってここに存在するのか、
誰か知っているのか？」

「レールの上を走るのも楽だけど、
もっと回り道した方が楽しいんじゃないかなぁ？」

どれだけ人波に紛れてみた所で、結局は一人。
それが変えようのないことならば、僕は何も変えない。

時に、無性に人肌が恋しくなる時がある。
それは、僕が人間(ヒト)であることの証なのだろう……。

自由とは在であり、無でなくてはならない。
実であり、虚であり、有限であり、無限でなくてはならないのだ。

要はこの退屈な世の中で
愛すべきものを見つけ出せるかどうかに懸かってるんだ。

「新しい年が来たからといって、新しい自分になるわけではない。
でもそれを望んでしまうのは、人間のエゴだろうか？」

「雪を綺麗だと思うのは、恐らく人間くらいだろう。
ただの水分子の集まりに感動できる――
人間とは素晴らしい生物だな」